「青島」とその周辺で感じる四季折々の海風（宮崎県） | 風俗のお仕事コラム

広大な空とどこまでも続くのではないかと思わせる海岸線を走っているとやがて見えてくる「青島」は、周囲およそ1.5kmの小さな島です。島と言えども「弥生橋」によって接続されているため徒歩で簡単に上陸することができます。だいたい15分もあれば一周できてしまう青島ですが、初めて訪れた人はさらにもう一周と思わずにはいられないでしょう。島の海岸は「鬼の洗濯板」と呼ばれる極めて珍しい波状岩でびっしりと覆われており、ほかでは見られない景観です。波打ち際は「鬼の洗濯板」が外周を囲う青島のはるか遠くにあり、足場の悪い鬼の洗濯板の上を歩いてそこまでたどり着くのは至難です。それゆえ海水浴場として利用することはできませんが、青島には「鬼の洗濯板」以外にも中央部に群生する多様な植物や「青島神社」といった見どころがあります。

海水浴場も隣接していて、海で泳ぐのが目的ならば夏の観光スポットということになりますが、そうでないならば一番暑い季節を少し避けて青島を堪能するのがおすすめです。都会から離れた静かな時間があなたを包み込んでくれること間違いなしです。観光地と言えども人でごった返すのはシーズンに限られますので、青島の風をゆっくりと楽しみたい方は春や秋に訪れるのがいいでしょう。青島は交通の便も良く、JRの青島駅から徒歩十分で来られる位置にあります。南国宮崎らしいといえばらしい、ちょっと珍しい乗り物トゥクトゥクも運行しています。きっと地元の気さくなおじさんが運転していることでしょう。距離の近い会話を楽しむことができるはずですので、のんびりとした、少々お人好しすぎるとなじられることさえある宮崎の人柄に触れるいい機会になるかもしれません。

「青島神社（あおしまじんじゃ）」は青島の中央に位置し、木々に囲まれてそびえる美しい神社です。大きくどっしりと構える朱色の本殿が見事で、多くの観光客並びに地元民に愛されてきました。青島の「鬼の洗濯板」を見て「青島神社」を見ずに帰る人はまずいないでしょう。祀られている祭神は「彦火火出見命（ひこほほでみのみこと）」と「豊玉姫命（とよたまひめのみこと）」、そして「塩筒大神（しおづつのおおかみ）」です。彦火火出見命は青島を代表する祭事「裸まいり」の由来となった神様ですので、この三神の中ではまだ耳に馴染みのある人が多いと思います。

記録をたどるとその起源は1200年以上前とされており、青島という奇跡的な地形の中央部に位置する神社として、丁重に扱われてきました。青島神社の霊験を信じるときの為政者により絶えず保全が行われ、今に受け継がれています。青島にはほかではなかなか見ることのできない熱帯植物が多く繁茂しており、そのこともまたこの青島神社の不思議な力によるものではないかと思われてきたのです。以来、青島神社は国内有数の霊域として数えられています。

日向七福神のうちの「弁財天（べんざいてん）」を祀る神社としても有名で、予約をすることで弁財天の像を拝むことができるようになっています。弁財天は縁結びや安産、航海、交通安全の神として古くから崇められており、そのご利益を得ようと参拝する人が絶えません。七福神の紅一点である弁財天は類い稀なる美貌を有し、才知にあふれると言い伝えられます。出稼ぎの際には青島を訪ね、そのご利益にあずかってみてはいかがでしょうか。

青島に上陸するのはもちろん宮崎に来たからには是非体験したいものですが、その青島を遠くから眺め、全景を視界に入れられるスポットがいくつかありますのでご紹介いたします。天下の名勝「青島」は遠景としても絵になる魅力を持っています。事実多くの絵葉書となったその景色を、直に目で見て一生モノの記憶に残してしまいましょう。

「堀切岬」ほど青島の全景を見渡すのに最適な場所はありません。近くに駐車場があり、車でいらっしゃる方にも便利が良く、高台からは心地よい磯の香りを含んだ風を全身に受けることができます。岬は美しく整備されていて、その場所自体にも十二分な魅力が備わっています。「堀切岬」から望む「鬼の洗濯板」は日本で見ている景色とは思えないような異様です。写真家にも非常に人気の撮影スポットですので、友人やご家族との写真を是非一枚おすすめします。風にたなびく髪と背景の抜けるような青空が、きっといい味をかもし出す写真になると思います。

「道の駅フェニックス」もまた、青島を一望できる絶景ポイントの一つです。やや高い場所に位置しているため、青島を上から見下ろす眺めになるでしょう。「堀切岬」とはまた違った風景を見ることができます。ここは食事をしたり土産物を買えるのも観光に訪れた人にとっては嬉しいポイントです。高台から広い視野を得られるため、青島に限らず遠く水平線の彼方まで写真に収めることもできます。美味しいソフトクリームでも食べながら窓際の席に着けば、それらの景色をひとり占めしたも同然の感慨に浸れることでしょう。