久慈川流域に広がる大自然の妙

久慈川流域に広がる大自然の妙

日本三大名瀑、袋田の滝

「袋田の滝(ふくろだのたき)」は久慈郡大子町(くじぐんだいごまち)にある、久慈川の上流域に存在する名瀑布です。日本の名勝に指定され、また『日本三名瀑』のひとつに数えられるこの袋田の滝は、山々に恵まれ数多くの滝を有する日本で三本本の指に入るだけあり、特徴的な側面を持っています。

袋田の滝はその流れ落ちる姿も見事で、多くの観光客を呼ぶ名所になっています。しかし他方、冬場に訪れることでまたこの滝にしか見られない見事な光景を目にすることができるでしょう。この袋田の滝は水量は少なくなく、勢いもあり迫力のある滝ですが、岩肌を非常に薄く流れている性質上、冬場には凍結する現象が見られます。まるでほんの数秒前までごうごうと音を立てて流れていた滝の時間がぴたりと止まったように凍りついたその様は見事で、別名「氷瀑(ひょうばく)」とも呼ばれています。

袋田の滝がほかの滝にあまり見られない特徴として、垂直に自由落下するのではなく、起伏のある岩肌を幾重にも分かれながら滑り落ちている点が挙げられます。そういった滝はほかに見られないわけではありませんが、全体的には非常に珍しいと言えます。何故なら長年激しい水が表面を滑り落ちると、通常の岩肌は浸食され、失われてゆきます。数百年、数千年、あるいは数百万年という長い期間水の浸食に耐えうるだけの硬さを持つ岩はそうありません。この袋田の滝が今存在しているのは、それを支えている「男体山火山角礫岩層」と呼ばれる極めて硬い岩肌のおかげなのです。

日本一のアユの産地、久慈川

「久慈川(くじがわ)」といえばその流域に多くの景観地を有する一級河川であり、茨城県の人々に古来より多大な恵みを与えてきた川です。そしてその名前から人々が最初に連想する単語はおよそ絞られてくるでしょう。久慈川はアユの生産数日本一を誇る川なのです。清らかな水を好むアユが多く生息することからもわかるとおり非常に良質な水源を供給する川であり、その下流域の広範囲にわたって農耕を発展させるきっかけとなりました。

アユ釣りの名所として知られる久慈川ですが、アユを釣って良い時期は定められています。解禁日は毎年6月頃で、アユの旬もその時期と重なります。袋田の滝でも有名な大子町(だいごまち)では「やな」と呼ばれる竹で網目状に編まれた道具を用いてアユ漁が行われます。その様子は観光スポットとしても人気を呼んでおり、袋田の滝を見に訪れた観光客の多くがアユ漁の見学に流れてきます。代表的なアユ料理といえばやはり塩焼きですが、そのほかにアユの刺身やフライなども地元で食すことができます。新鮮なアユを炭火で焼き上げると、アユ本来の独特の芳香が引き立ち、絶品の味わいをもたらします。

アユの旬はだいたい初夏からといわれ、秋の終わり頃まで広く食されます。冬場はどの地域でも資源保護の観点から禁漁制限がかけられており、趣味の釣りであってもアユを釣り上げることは許されていません。初夏の身の引き締まったアユも絶品ですが、秋ごろの産卵のために川を下って来るアユは「落ちアユ」と呼ばれ、こちらが好みだという人も多いようです。腹部に卵をたくさん抱えているため、焼き上げることでその楽しい歯ごたえを味わうことができるでしょう。

久慈川流域で行われる数々のイベント

アユ釣りが解禁される時期でもある夏の始めごろから、久慈川流域は一気に賑やかになります。夏の風物詩として久慈川をメインに据えた数々の催し物が開催される大子町(だいごまち)はその時期、全国から集まった大勢のアユ釣りファンの拠点となります。

久慈川にはその清い水質によって良質な苔が繁茂します。そのコケを食べて成長するアユの色つや、味はいずれも最高級といっていいでしょう。多くの釣り人を魅了する久慈川のアユは、子供たちを交えたイベントの主役になることもあります。大子町では毎年8月の頭に「アユのつかみどり大会」が開催されています。久慈川と押川の合流地点に開けた川幅の広い場所に特設会場を設けて行われるこの大会は、アユのほかにマスなどの魚およそ10,000匹が放流され、花火の合図と同時に一斉に子供たちが川になだれ込みます。もちろん子供たちのみならず大人も参加することができ、童心にかえって楽しむことができるでしょう。放流された魚の中にはウナギが含まれており、ウナギを捕まえた人には賞品が授与されます。会場では自分で捕まえたアユをその場で塩焼きできるサービスが設置されているため、体を動かしておなかが減ったら、そのまま新鮮でおいしい食事に移ってしまいましょう。

アユ釣りはその道に詳しい趣味人に限らず誰でも挑戦し、楽しむことのできるものです。それを知ってもらおうと、大子町では観光客に向けてアユ釣りのレクチャーをしてくれる場所がたくさんあります。アユ釣りというと「友釣り」と呼ばれる手法が主流となります。自分の縄張りに入ったほかのアユを攻撃するというアユの習性を利用して、生きたアユを仕掛け、そこに攻撃しようと寄ってきたアユを捕まえるのです。難しいテクニックは必要なく、きっと挑戦すれば誰でも夢中になれるはずです。

【茨城県】の出稼ぎ風俗求人情報

◀︎ エリアコラム一覧に戻る

茨城県のオススメ記事