英気を養う登山。「霧島連山」に挑むアウトドア

英気を養う登山。「霧島連山」に挑むアウトドア

様々な魅力を内に秘める霧島山

霧島連山はいくつかの別名があり、「霧島山(きりしまやま)」、「霧島連峰」、「霧島山地」、「霧島火山群」などと呼ばれる。しかしそれらは皆通称であり、本来「霧島山」という名前の山は存在しません。「連山」という言葉が示す通り、宮崎県と鹿児島の県境に広がる火山群のことをそう呼びます。この「霧島連山」が全国の登山愛好家に親しまれる理由としては、その山々が持つ他では見られない独特の景観にあります。活火山であるために火口からは常に噴煙が立ち上り、大小の美しい湖沼を持ち、また、温泉地としても観光客に人気の山岳群です。最高峰は韓国岳の1,700メートルで、山塊の中心部は国立公園となっていて、日本百景のひとつに数えられています。

霧島連山は日本でも有数の多雨地域として知られています。年間降水量は4,500メートルにも達し、この降水量の多くは梅雨から8月にかけてに集中しています。そのためこの時期は登山にはやや不向きであり、地面が柔らかくなることから土砂などの危険もあるため、推奨されません。霧島山はかつての薩摩藩とも深い繋がりがありました。古くから馬の産地として栄えた霧島山では、薩摩藩も多くの牧場を所有し、馬の育成に励みました。明治維新後も多くの牧場が国営によって管理され、優秀な軍馬が産出され続けたとのことです。今現在では牛や豚などの畜産が栄えており、鹿児島の牛や豚は食用として、高級ブランドの地位を確立しています。

本土最南端であり、温帯と亜熱帯の気候の境に位置する高山地帯という類い稀な特徴によって、霧島山には多くの固有の植物が自生しています。固有でなくともその種類は豊富で、学者にとっても高い価値のある土地として注目されてきました。登山客の目を楽しませる要素としても、道端に生えている個性的な草花が挙げられています。

霊峰群、霧島山に伝わる数々の伝承

古代、霧島山は「天孫降臨」の神話の舞台とされてきました。天孫降臨とは日本風の神話で言う、神様が地上に降り立つことを指します。霧島連山の一つ高千穂峰(たかちほのみね)の頂には青銅の天逆鉾(あめのさかほこ)が突き立てられており、これはいわゆる高天原の神、「ニニギノミコト」がこの地に降り立った際に突き立てたものとされており、この地に根付く山岳信仰の土台となりました。
天逆鉾はご神体として大切に祀られてきましたが、火山の噴火で一度折れており、現在見られるものはレプリカとなっています。坂本竜馬が一度大胆にもこれを引き抜いて見せたことがあるという逸話が残されています。

霧島山には仙人が住むという場所、仙境が隠されているという伝説があります。そのほか、霧島神宮周辺で見られる不思議な現象は霧島の七不思議として有名で、数々の言い伝えを残しています。七不思議の一例としては、とても手を入れることのできそうにない岩の隙間の内側に梵字が掘られた「文字岩」や、風の吹き出す岩穴「風穴」、深夜に神楽がどこからともなく聞こえてくるという「夜中の神楽」などです。いずれも霧島神宮周辺に集中する現象で、それらの多くは高千穂峰の天孫降臨伝承と深く関わりがあるとされてきました。山岳信仰の中心地ともいえる霧島神宮ならではの逸話です。

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